この世の男ゼーンブを、自分のベッドに誘い込む積りだったのだろう。
この淫乱女! 欲求不満が、お前を残酷に追い立てていた頃もあった……。
変態セックスを楽しむためには、お前は自分の歯を尖らせようと、
毎日ひとりずつの心臓を餌食にしなければ、とてもとても満足しなかったよなぁ。
繁華街のネオンや、
祭りの焚き上げのように、
他人(ひと)のおべんちゃらで、輝く美しい目を持っていると、お前は誤解していたよなぁ。
そんなもんじゃあなかったんだ。お前は、本当の自分の美しさを分かっていなかったのだ。
その目は何も見ていなかったし、耳だって何も聞こうとしなかった。
つまりお前は避妊具だった。腹いっぱいになるまで、精子を吸い上げる、残忍なただの器具だった。
ところが最近、さすがのお前も劣化してきたようだ。少しは恥を感じろよ。
鏡の中に、色香が褪めた自分の姿を目にしたことはないのか。
自然は、策略をめぐらす大悪党だ。
お前は、その計略に引っかかっていることに、怯えないのか。
意地悪で、したたかな自然が、お前を、
女を、罪を重ねた聖女を、お下劣なケダモノを、
そんなお前を使って、オレを、天才詩人であるこのオレを無茶苦茶にしたのだ。
これは、泥まみれの偉大さだ! 神の恥辱だ!