陽気な女(禁断詩篇より)
お前の顔、しぐさ、気配は、
うっとりする景色のようだ。
笑い声は、そよ風が快晴の空をくすぐるように、
お前の顔の上で、ふざけている。
すれ違う人は、
お前のあらわな肩や腕から、
ふき零れる健康美に、
目をすぼめる。
お前の服がまき散らす、
甲高い嬌声の色彩は、
詩人のオレに、花のワルツの、
幻影を見せてくれる。
お前が肩にかけたコートは、
お前の邪念そのものだ。
色キチガイのお前が好きだ。
憎たらしいほど、好きだ。
お前に疲れて、
気分転換としけこんで、外気にふれたら、
お日様のまぶしさが、オレを鞭打ってくる。
オレはそれを、意地悪と思った。
こうしてオレは、春にバカにされた。
オレははらいせに、
一輪の花をちぎって、
自然の高慢ちきに、仕返しをしてやった。
オレの昂ぶりのように、秒針がカッ、カッ、カッと、
時をうるさく刻んだある夜、
お前の身体を、
かわいがってやろうと、夜這いをかけた。
まず乳首を目がけて、こっそり、
その身体に密着して滑り上がると、
気づいたお前が、オレを睨みつけた。
オレは無視して、チンポをマンコに……。
眩暈の快感だ。
唾液にぬめったお前の唇、
その唇をとおして、オレの毒を、
血のつながった妹のお前に、注ぎ込んでやった。