悪(ワル)の華

ボードレールは、人間を『退屈』に住む『悪』だと思っていたようです。『悪』を詠えば、人間の本質に迫れました。 『悪』はまた、衝動的で扇動的で曖昧でした。 衝動的で扇動的で曖昧なものは、おもしろおかしく好き勝手に扱えました。 『悪』は、『滑稽』にも『美』にも『神』にさえなれました。 こうして人間は、『滑稽』や『美』や『神』に変えられました。 ボードレールのやったことは、それだけのことです。では、ボードレールの言葉遊びに浸りましょう。文中、極めて不道徳で不適切な単語や表現が使用されています。予めご了承ください。

2024-01-26から1日間の記事一覧

はじめに

『悪の華』の冒頭には、テオフィル・ゴーティエへの献辞が記(しる)されています。 ですがこの詩集は、『悪の華』を訳したものとは到底言えません。 オリジナルの内容・文章・文脈・単語など大胆に変更しています。また、 ボードレールの真骨頂との言える韻へ…